【悲報】太陽光発電、年間2.4兆円の国民負担に・・・
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立地を巡って住民との深刻なトラブルになるケースは後を絶たない。三重県内で極端な事例がある。家の三方を、太陽光パネルで囲まれてしまったというのだ。窓から数メートルのところまで太陽光パネルが迫っている。
三重県在住の主婦がその家に住んでいた当時を振り返りながら語る。
「とても静かな場所だったので、気に入ってここに引っ越してきたのです。ところが開発が始まって、家の周りにかなりの高さのブルーシートが張られました。シートが取り払われると家のすぐ際まで太陽光パネルが迫っていたのです。まず、テレビがおかしくなりました。太陽光発電している日中だけ、これまでになかったノイズが出るようになりました。反射光にも悩まされ、夏になると2階の部屋は50度を超え、デジタル温度計は測定不能になりました。業者や自治体に何度か問い合わせて、ようやく家の周辺のパネルだけ撤去していったのです」
だが、心身にダメージを受け、引っ越しを余儀なくされた。
17年度現在、太陽光、風力、バイオマス、地熱など再生可能エネルギーの全発電量におけるシェアは約16%(火力81%、原子力3%)。
エネルギー問題に詳しい熊本一規・明治学院大学名誉教授がこう語る。
「太陽光は自然変動型で、夜は発電できないし、天候にも左右されます。需要に合わせて供給できないところが最大の弱点です。電気は需給バランスが崩れると停電につながるので、太陽光の出力を調整するために火力を待機させておかなければなりません。太陽光の出力が増えた分、火力が節約になったのは確かですが、原発の削減にはつながりません。季節や天候に左右されず、昼夜問わず安定的に供給できるベース電源となり得るのは、地熱です。地熱が増えれば、原発は確実に減らせます。太陽光は必要以上に増えすぎてしまいました」
太陽光に偏った最大の原因は、12年7月に始まった再エネの固定価格買い取り制度(FIT)にある。FITは再エネで発電した電気を電力会社が決まった価格で買い取るシステム。FIT制度開始後、認定容量の80%を太陽光が占める。制度がスタートした12年、事業用の太陽光の買い取り価格は1キロワット時で40円。導入拡大を図るため、価格を高く設定したのだ。しかも、太陽光は20年間決まった価格で買い取る。事業者が太陽光に殺到したのはこのためだ。
一方で、電力会社は買い取り費用を「再エネ賦課金」として、家庭や企業の電気料金に上乗せしてきた。特に太陽光の急拡大に伴い、国民負担は年々増大している。12年度の賦課金総額は約1300億円だったのが、18年度は約2兆3726億円に達する。標準家庭の負担額は、月額754円。年間1万円近くを支出しているのだ。
経済産業省は国民負担を抑えるために、買い取り価格を毎年下げてきた。13年36円、14年32円、15年29〜27円……19年度は14円までに引き下げる。
長野県で反対運動を行う太陽光発電問題連絡会の小林峰一さんがこう話す。
「太陽光パネルの価格も下がり続けています。買い取り価格の高いときに認定を受けた事業者の中には、より大きな利益を狙い、パネルの価格低下を見越して、まだ着工していない事例も数多くあります。再エネ賦課金の年間約2.4兆円に上る国民負担は、消費税1%分に相当します。買い取り価格の決定は事業認定時ではなく、運転開始時にすべきだったのです」
経産省は12〜14年度に事業認定を受けながら、いまだ稼働していない事業者を対象に買い取り価格を引き下げる方針を示している。今年度中に送電線接続工事の申し込み手続きを終えないと、例えば40円に決まっていた買い取り価格を、21円まで引き下げるなどの措置を講じる。
以下ソース
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190320-00000065-sasahi-soci&p=1