【画像】「穀物不使用のドッグフードは犬の心臓病と関連している可能性がある」と米国政府機関が公式に発表wwww
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【画像】「穀物不使用のドッグフードは犬の心臓病と関連している可能性がある」と米国政府機関が公式に発表wwww
FDA Investigation into Potential Link between Certain Diets and Canine Dilated Cardiomyopathy | FDA
https://www.fda.gov/animal-veterinary/news-events/fda-investigation-potential-link-between-certain-diets-and-canine-dilated-cardiomyopathy
今回の研究は飼い犬・飼い猫について心臓のエコー記録など心臓病診断の結果と、詳細な食事歴などの広範囲な臨床記録を精査して、拡張型心筋症との関連性を調べたものです。拡張型心筋症とは、心室が広がって心臓のポンプとしての機能が低下し、血液が全身に行き渡らなくなるという病気です。悪化すると、脚・腹部・肺などに体液の貯留が生じ、最悪の場合では死に至ります。
研究の対象となった臨床記録は2014年1月1日から2019年4月30日までの犬560匹・猫9匹に関するデータです。犬に比べて猫の症例はかなり少数ですが、これは猫が拡張型心筋症ではなく肥大型心筋症にかかる傾向が強いため。今回の研究は拡張型心筋症に限ったもので、その他の心臓病については対象外となっています。
今回の研究では「拡張型心筋症を発症した犬の食事」を調査しており、「ドッグフードのブランド」や「ドッグフードに含まれる成分」が詳細に検討されています。
「拡張型心筋症を発症した犬が食べていたドッグフードのブランド」をまとめたものが以下のグラフ、縦軸は報告件数です。「Acana(アカナ)」が1位となる67件、「Zignature」(64件)、「Taste of the Wild」(53件)、「4Health」(32件)と続きます。
ドッグフードの成分についてまとめたグラフが以下で、縦軸はパーセントで示されています。「グレインフリー」をうたっていたドッグフードは全体の91%を占め、少なくともエンドウマメかレンズマメのどちらか1種を含んでいたドッグフードは全体の93%でした。
ドッグフード中のタンパク質の原因の分類は以下、縦軸は件数です。タンパク質としてチキンを使用しているドッグフードが1位で113件、ラム肉(98件)、サーモン(72件)、白身魚(65件)、カンガルー(58件)、七面鳥(57件)、牛肉(47件)、豚(24件)と続きます。また、報告されたドッグフードは約9割が乾燥タイプのものでした。
これらの調査はあくまで「拡張型心筋症を発症した犬が食べていたドッグフード」のみの調査結果であるため、「特定のドッグフードを日常的に食べている犬の母数」などは不明であり、「特定のブランド/原料を食べていた犬の頭数が多いため、拡張型心筋症の件数も多かった」という可能性は排せません。したがって、「特定のブランド/原料を食べると拡張型心筋症のリスクが上がる」という因果関係についてはいまだ調査中といえます。しかし、FDAはグレインフリーやエンドウマメ/レンズマメと拡張型心筋症には関連があるとみており、「潜在的な関連性の調査を続けている」と記しています。
また、拡張型心筋症を発症した犬の「犬種」についての調査も発表されています。拡張型心筋症は犬種や性別による遺伝的性質と関連があると知られており、報告事例は大型犬が主でした。以下の画像が犬種についての報告をまとめたもので、「ゴールデンレトリバー」(95件)、「ミックス犬」(62件)、ラブラドールレトリバー(47件)、「グレートデン」(25件)、「ピットブル」(23件)と以下続いています。
この報告も「犬種の割合」は不明であるため、「ゴールデンレトリバーを飼っている人が多いため、拡張型心筋症も多く報告されている」かどうかは不明です。
犬猫の拡張型心筋症に関するFDAの調査報告は2019年2月に続いて今回が3度目。FDAはこの調査を継続する予定とのことです。
https://gigazine.net/news/20190708-grain-free-dogfood-heart-disease/