【定期】巨人坂本勇人、高校時代はやんちゃだった
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転載元: http://swallow.5ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1554351266/
坂本とは、光星学院時代の教え子である坂本勇人(現巨人)。兵庫・伊丹出身の坂本は、地元では有名なワルだった。坂本が光星に入学すると聞いた知人から金沢監督に、「お前、えらい悪いヤツ獲ったな」と電話が入ったほど。地元から遠く、極寒の青森で厳しい金沢監督の指導に3年間耐え続けられるのか心配されたが、案の定、1年生の冬にひと騒動起こした。年末年始の帰省後、鼻と耳にピアスをつけて寮に戻ってきたのだ。ミーティングでは、その顔で平気で監督の目の前に座る。それを見て、金沢監督はピンときた。
「これはもう、やめる気満々で来たなと。ワルにしかわからない感覚ですよ。地元の友だちと遊んで、楽しくてしょうがなくて、『オレは何やってんや』みたいになったんでしょう」
ミーティング後、坂本を呼んだ。
「お前、やめる気で来たな?」
「はい」
「わかった、やめろ。そんな気持ちで来たって、野球にならんやろ。やめる気で来たんなら、来んかったらよかったやん。何しに来た? 飛行機代はオレが出したるから、荷物まとめろ」
三沢空港まで送り、飛行機に乗せると、飛行機が大阪に着くまでの間に坂本の親に電話をした。事情を説明した後、金沢監督はこうお願いした。
「お父さん、やめさせる気はいっさいありません。絶対やめさせませんから。あいつの友だちに言うてください。『勇人は野球でしか身が立たへんのに、お前らと遊んで、お前らにあこがれて帰ってしまう。はたしてそれでいいのか? 友だちなら野球やめるなと言ってくれ』と」
もう一人、金沢監督が頼りにしたのがキャプテンの藤本健太だった。藤本は中学の卒業式に黄色の学ランをあつらえていくような、坂本と匹敵するワル。番長だったため、坂本も唯一、藤本の言うことだけは聞いた。
「お前もさんざんオレに怒られてきたからわかるやろ?」
「わかります。僕が坂本に電話します。ただ、監督さんが止めてると言わなくていいですか?」
「ええよ。なんて言うんや?」
「『お前、監督の鼻明かしたかったら、野球やりに戻ってこい』と言います」
「わかった。とにかくお前に任せるから」
地元の友だちの説得、藤本の何度にもわたる電話によって、坂本は戻って来た。それ以降、野球に打ち込んだ坂本は3年春の東北大会で16打数13安打4本塁打と大ブレイク。高校生ドラフトで巨人から1位指名を受けるまでに成長した。
「卒業するまで、坂本は僕のこと嫌いだったと思います。もちろん、人間だから好かれたいですよね。でも、好かれたいと思って子どもらに接しても、子どもには絶対透けて見える。そこは本気にならないといけない。悪いヤツほど、本気になってやらないと無理ですね。僕はただ好きなだけですから。キーワードは好き。言葉を変えれば、愛だと思います。好きだからこそ、愛があるからこそ、ならぬものはならぬで言い続けられるか。要はあきらめないかっていうことですよ。やんちゃな子らって、あきらめてる大人しか見てない子たちなんですよ」
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