【夕刊フジ】大谷、開幕投手消えた…裏には火消しの意味も？

　「今年は有原でいきます。いま、伝えました」。実にあっさりと短い言葉で明言した。

　大谷翔平投手（２２）に初めて開幕投手を任せた２０１５年は「長嶋さんが作ってくれたプロ野球界を受け継いでいってほしい」と長嶋茂雄氏（８１）の誕生日である２月２０日の、わざわざ大谷の背番号『１１』に合わせた午前１１時１１分に発表した。

　昨年はさらに念が入っていた。キャンプ休日だった２月２２日に報道陣を集め、テレビ局関係者に時計を掲げさせながら午後２時２２分２２秒に発表。二刀流完成への決意を表現した。こんな過去２年に比べると、今季は演出もなく、指揮官の思い入れの差を感じさせる。

　今季は右足首の故障で投手としての調整が遅れている大谷だが、患部の状態は良好で打者としては順調そのもの。指揮官は１３日に「これから投手の方も進める。間に合うかもしれない」と発言。これが「開幕に間に合うなら何のためにＷＢＣを辞退したんだ」と侍ジャパン関係者の神経を逆なで。日本ハムへの反発の声が広がっていた。「大谷開幕」から急転、「有原」となった裏には火消しの意味があるのかもしれない。